だいちのかけらプロジェクト

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石ころ観察の手引き

石ころはおもしろい!

河原の石ころには「大地の歴史」がつまっている

高瀬川の河原には、花こう岩の石ころがたくさん転がってます。花こう岩がどうやってできた岩石なのか知らなければ、白っぽいきれいな石があるね、と感じるだけかもしれません。でも、花こう岩のでき方がわかると、大地の壮大なドラマが見えてきます。
花こう岩は教科書にも紹介されているように、マグマが地殻の深所でゆっくりと冷え固まってできると考えられています(なぜそのように考えられるのかは、石ころ鑑定のコツで詳しく紹介します)。そんな地下深くでできた岩石が、なぜ河原に転がっているのでしょうか? 人間には止まっているようにしか見えませんが、高瀬川の上流(北アルプス)は、激しく動いている(隆起している)のです。
また、花こう岩は地下深い場所(高温?高圧の環境)でできるので、地表(低温?低圧の環境)に出てくると、不安定になり壊れていきます。こうした岩石が壊れていく過程を風化と呼びます。花こう岩の風化により、大小さまざまな粒子(礫や砂)ができます。こうした粒子が、山地に大量にたまり、大雨が降ると浸食されたり崩れたりして移動します。この現象が大規模になり、人間社会に被害を与えると土砂災害と呼ばれるようになります。

高瀬川の河原花こう岩の礫(石ころ)が多いので、全体として白っぽく見える

山全体が花こう岩でできた有明山
山全体が花こう岩でできた有明山 有明山をつくっている花こう岩なので、有明花こう岩という名前がついている。
高瀬川の河原にころがっている有明花こう岩の礫
高瀬川の河原にころがっている有明花こう岩の礫 淡いピンク色をしたカリ長石を含むのでとてもきれい。
風化作用によってマサ(真砂)化した花こう岩(長野県木曽郡上松町)
風化作用によってマサ(真砂)化した花こう岩(長野県木曽郡上松町)
石ころ鑑定のコツ
学校の先生や石に興味のある方に向けたコンテンツです。石ころ鑑定のためのコツ(基礎知識)を紹介します。
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